確約手続の時代、事前モニタリングが最大の防御策に
景表法の行政処分に起きている大きな変化
※本記事のデータは日本ネット経済新聞(2026年3月23日配信)の報道に基づきます。
2024年10月の景品表示法改正から約1年半。EC事業者にとって見逃せない変化が起きています。
消費者庁による措置命令の件数が激減しているのです。
2016年度以降、措置命令は毎年40件超のペースで推移してきました。ところが2024年度は26件に減少し、2025年度はさらに落ち込み、2026年3月17日時点でわずか10件にとどまっています。
※上記の件数は日本ネット経済新聞の報道に基づく数値です。最新の正確な数値は消費者庁の公式発表をご確認ください。
「取り締まりが緩くなった」と思った方は要注意です。実態はその逆かもしれません。
「確約手続」という新しいルール
この変化の主因は、改正景表法で新たに導入された「確約手続」です。
確約手続とは、簡単に言えば「消費者庁が違反の疑いを指摘し、事業者が自ら是正計画を提出して認定を受ければ、正式な措置命令を回避できる」制度です。2025年度はすでに8件(3月17日時点)の確約手続が行われており、行政処分の"主軸"の一つになりつつあります。
独占禁止法の世界では以前から存在していた仕組みですが、景表法に導入されたのは初めてのことです。
措置命令が減った ≠ 取り締まりが緩くなった
ここを誤解してはいけません。
確約手続は、消費者庁が調査を行い、違反の疑いを認定した上で事業者に通知するところから始まります。つまり、調査の手は緩んでいないのです。変わったのは「出口」のかたちです。
むしろ、確約手続の導入によって消費者庁はより機動的に対応できるようになったとも言えます。正式な措置命令に至るまでの法的手続きは時間がかかりますが、確約手続であれば比較的迅速に是正を実現できるからです。
事業者にとっての意味: 以前は「措置命令を受けるかどうか」の二択でしたが、今は「調査が入った時点で、すみやかに是正計画を出せるかどうか」が問われるようになりました。
EC事業者に求められる「事前の備え」
確約手続の時代に最も重要になるのは、自社の表示を日常的にモニタリングし、問題を早期に把握しておくことです。
なぜか。理由は3つあります。
1. 問題を事前に発見・是正できれば、そもそも調査対象にならない
消費者庁の調査は、消費者からの通報、競合からの申告、庁自身のモニタリングなど、さまざまな端緒から始まります。自社で問題を発見して速やかに修正できていれば、これらの端緒を未然に防ぐことができます。
2. 調査が入っても、確約手続をスムーズに進められる
仮に調査が入った場合でも、日頃からモニタリング体制を整えていれば、是正計画の策定と提出を迅速に行えます。「普段から表示管理をしています」という実績は、消費者庁との交渉において大きなアドバンテージになります。
3. 社名公表のリスクを最小化できる
措置命令は必ず社名が公表されます。確約手続でも認定内容は公表されますが、「自主的に是正に取り組んだ」という文脈での公表と、「命令を受けた」という文脈での公表では、ブランドへのダメージは大きく異なります。さらに良いのは、そもそも公表される事態に至らないことです。
「何を」モニタリングすべきか
EC事業者が特に注意すべき景表法上の表示は、以下のような領域です。
優良誤認表示: 商品の品質・性能について、実際よりも著しく優れていると消費者に誤認させる表示。「業界No.1」「最高品質」などの根拠のない表現が典型例です。
有利誤認表示: 価格や取引条件について、実際よりも著しく有利であると消費者に誤認させる表示。二重価格表示や「今だけ○%OFF」の常態化がよく問題になります。
ステルスマーケティング: 2023年10月から規制対象に追加された比較的新しい領域。広告であることを隠した口コミやレビューの投稿が該当します。
商品数が多いEC事業者にとって、これらすべてを人の目だけでチェックし続けるのは現実的ではありません。しかも、チェックが必要なのはテキストだけではありません。バナー画像やプロモーション素材に埋め込まれた表現も、同じようにリスクの対象です。
YOKIYAKIで「気にし続けなくていい」仕組みをつくる
YOKIYAKIは、EC事業者の商品ページ・LP・キャンペーンページ上の表示を毎日自動で巡回し、表示リスクを検出するコンプライアンス監視ツールです。
法令だけを見る一般的なチェックツールとは異なり、YOKIYAKIは5つの層(L1〜L5)で多角的にリスクを分析します。
法令: 景品表示法・薬機法・特商法などの国の法令
省庁ガイドライン: 消費者庁・厚労省のガイドライン・通知・Q&A
自治体ガイダンス: 都道府県の薬務課・消費者行政の指導基準
違反事例: 処分事例・違反パターンをリスクレーダーで常時追跡
EC規約: 楽天・Amazon・Yahoo!等のプラットフォームガイドライン
さらに、バナーや商品画像に埋め込まれたテキストも自動で解析。テキストだけでなく画像内の表現まで見逃しません。
検出AIが見つけたリスクは、検証AIが元の文脈と照合する二段階チェックを経るため、誤検知を排除し、本当に対応が必要なリスクだけが通知されます。
今回の記事で取り上げた確約手続の流れにおいても、YOKIYAKIのリスクレーダー機能が役立ちます。消費者庁や都道府県の最新の処分事例を自動収集し、自社のビジネスにどう関連するかをパーソナライズ分析。「他社で起きた問題が、自社にも当てはまらないか」を事前に把握できます。
問題がなければ通知は届きません。何も起きない日常を、静かに守り続けます。
まとめ
景表法の執行環境は、確約手続の導入によって大きく変わりました。取り締まりが緩くなったのではなく、「事前に備えている事業者」と「そうでない事業者」の差が、より大きく結果に反映される時代になったのです。
自社の表示が適切かどうか、今一度確認してみてはいかがでしょうか。
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